地元企業と共同開発 和商生が商品を販売
和歌山県立和歌山商業高校(和歌山市砂山南)3年生の「ビジネス実践」を選択する18人は13日、和歌山市のぶらくり丁商店街内で開かれた手作りマーケットで、地域の特産品を使い、地元企業とコラボ開発した四つの商品を販売。用意した計500個のほとんどが、開始から1時間ほどで売り切れてしまう好評ぶりだった。
同校では毎年新商品の開発を行い、生徒たち自身で手作りしてきたが、ことしは新型コロナウイルスの影響で調理が困難に。地域経済も大きなダメージを受けたことから、開発や製造面で地元企業の協力を得て、特産品と企業PRも併せて行うことを目標に取り組んできた。
休校期間中は、県の特産や魅力について各自で学習。学校再開後の6月からグループに分かれて地元企業に交渉し、企画案をプレゼンテーション。試作を重ね、製造工場などを見学するなどしながら商品開発を進めてきた。
商品化には玉林園、センプレコンテパティオ、むすび家、Piatto fruitstore&cafe(ピアットフルーツストアアンドカフェ)が協力した。この日、有田みかんを使ったサンドイッチ、金山寺味噌の焼きおにぎり、ミカンのパウンドケーキなど、郷土愛あふれる魅力的な商品が並び、生徒たちは、買い物客に「いかがですか」「おいしいですよ」と元気よくPRした。
金山寺味噌の焼きおにぎりは、味噌にクリームチーズを混ぜ、ブラックペッパーや粉チーズをかけ、バターで焼き上げたアイデア満載の一品。当日、焼く作業には生徒たちも加わり、リーダーの宮本泰誠君は「最初はうまくできなかった商品も、試行錯誤しながら改良を加えて形になっていく過程が楽しかった。金山寺味噌は食べたことがなかったけど、すごくおいしい商品ができたので、たくさんの人に味わってもらいたい」と話していた。