感染が全年代に拡大 県分析コロナ「第3波」

和歌山県は県内の新型コロナウイルス感染状況について発表。昨年11月中旬からことし2月中旬にかけての、新型コロナウイルスの「第3波」の感染状況について、第1波、第2波に比べて全ての年代に広がっていることが分かった。

ことし2月15日までの感染者1151人を対象に分析。感染者は「第1波」(昨年2月13日~)は63人、「第2波」(6月23日~)は212人、「第3波」(11月1日~)は876人だった。

第3波の感染者を年代別に見ると、20代が172人で最多。70代以上が145人で16・6%を占めた。70代以上は第1波では14・3%、第2波では7・5%だった。10歳未満の感染は、第1波で1人、第2波で9人だったが、第3波で29人と大幅に増加した。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は「第1波は50~60代が中心。第2波は若者が多かったが、第3波は全世代に感染が広がった」と指摘。基礎疾患のある高齢者は重症化することが多いことから高齢者の集団感染防止が必要とし、新規入院患者などへのスクリーニング検査が有効と考えていることなどを話した。

当初感染判明者から何人に感染させたかを調べたところ、第1波は1・37人、第2波は1・44人、第3波は1・61人だった。

また、第3波ではクラスター(感染者集団)が多く発生。第1波では病院や学校で計3件、第2波ではデイサービスやダイニングバーで計4件だったが、第3波では販売イベントや病院、高齢者施設で計20件あった。

今後、年度末や年度初めに人の移動が活発となり、感染者が再び増加することが懸念されていることから、野㞍技監は「個々人が感染予防対策を徹底し、体調が悪くなったら早期受診を」と呼び掛けている。