明るい絵で楽しい気分に エトアール洋画展
大正14年設立の絵画グループ「エトアール洋画会」の第95回記念展が19日まで、和歌山県民文化会館(和歌山市小松原通)の特設展示室で開かれており、会員5人それぞれの個性を生かした油彩画や水彩画、木版画などの作品37点が楽しめる。
同会で事務局代表を務める山本秀太郎さん(89)は、旅先のクロアチアや北イタリアで眺めた風景を水彩絵の具で描き、「きれいな色を濁らせないようにした」と話す。
会員の東由紀男さん(74)は、30年間描き続けている橋杭岩に、夜明けすぐの太陽が水平線から昇った時の光景を、世界的にも新しい蛍光オレンジ色の絵の具を使い描いたといい、「感動の臨場感を再現したいと思い、色彩と光にこだわって数え切れないくらい描いてきたが、30年たってようやく手応えを感じている」と笑顔。
その他、和歌山城や紀三井寺を描いた水彩画や、個性的な桜が目を引く作品、自らが育てた花を油彩や水彩で表現したものなど、山本さんが同会の特徴という「見て楽しくなる絵」がずらりと並ぶ。
100回を目指す山本さんは「コロナ禍でも、明るい絵画で楽しい気持ちになれる癒やしの空間に、ぜひ足を運んでもらえれば」と呼び掛けている。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。