楽しく自由に表現 ふなさとの会が書道展

和歌山市の戸村舟里さんが主宰する書道教室「ふなさとの会」の作品展が24日、同市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで始まった。25日まで。

3年ぶり3度目の展覧会。三つの会場を使い、戸村さんと16人が額やパネル、軸などの作品80点を出品している。

短歌や俳句、近代詩などを題材に、親しみやすい調和体で表現した「読める書」も多く展示。作品は、那智の滝を詠んだ句を壮大に表現したもの、和歌浦の写真家・松原時夫さんが撮影した小鳥の写真を添え、ふんわりと優しい文字で書いた「千鳥」、「笑」を三つ配置した「ふふふ」、孫と共にそれぞれ自作の俳句を並べたものなど、さまざま。

料紙や額装も作品の雰囲気に合わせて細部にまでこだわり、手作りのゴム印で鮮やかな草花をデザインしたり、麻の布を背景にしたり、中には自宅に眠っていた漆器を額に生かして仕上げた作品もある。

戸村さんは「書は自由で、自分を表現できるもの。3年ぶりの展覧会に向けて皆さんが『何を、何にどう書く』というのがはっきり見えました。いいところを見つけ合い、書の楽しさが伝わる作品展になればうれしいです」と話している。

午前10時から午後4時まで。問い合わせは同館(℡073・445・1188)。

見応えのある作品が並ぶ会場

見応えのある作品が並ぶ会場