家や自転車「鍵かけを」 西署が呼び掛け

6月9日の「ロックの日」と毎月10日の「特殊詐欺被害防止強化の日」にちなみ、和歌山西署は10日、和歌山市駅前広場(同市東蔵前丁)で侵入盗、自転車盗などの盗難被害防止と特殊詐欺被害防止に関する広報啓発活動を行った。

同広場に広報啓発用パネルなどを設置し、同署の犯罪情勢を周知。同署によると、県内でことし1月から5月末までに発生した侵入盗は103件、自転車盗は137件。いずれも昨年より減少したが、特殊詐欺被害に関しては27件と昨年より8件増加しているという。

この日、同署生活安全課・地域課員をはじめ、県警本部生活安全企画課防犯アドバイザー、市の市民生活課、同署管内金融機関防犯協議会に属する和歌山中央郵便局や三井住友信託銀行和歌山支店の職員ら、約20人が参加。通行人らにワイヤーロックやうちわなどの啓発用物品を配りながら被害防止を啓発した。

先日同署のアドバイザーを委嘱したNHK和歌山放送局の坪尾明音キャスターも参加。マイクを片手に、自転車盗の県内被害者の過半数が10代で、学生被害者のうち8割が無施錠という現状を知らせた上で、「自転車を離れるときは鍵をしましょう」と呼び掛け、県警のマスコットキャラクター「きしゅう君」と共に道行く人からの声援にも笑顔で応えていた。

同駅を利用した70代女性は「不審なはがきや電話を受けたことがある。自分はもちろん、周りの人たちにも注意していきたい」と気を引き締め、同署生活安全課の柳原研課長は「特殊詐欺被害がすごく増えている今、関係機関が協力して少しでも発生を減らせられれば」と話していた。

啓発用物品を配る坪尾キャスター㊨と柳原課長(中央)

啓発用物品を配る坪尾キャスター㊨と柳原課長(中央)