交通安全を啓発 宅配トラックにステッカー

秋の全国交通安全運動(21~30日)を前に、和歌山県と交通事故をなくする県民運動推進協議会は16日、ヤマト運輸㈱と佐川急便㈱の宅配事業者2社と協力し、県内を走る宅配トラックの背面に大型の啓発ステッカーを貼り付け、県民の交通安全意識を啓発する取り組みを開始した。

県内のことしの人身事故発生状況は、15日現在で件数は940件(前年同期1092件)に減少している一方、死者数が23人(同11人)に大きく増加し、8月には1年8カ月ぶりに飲酒運転による死亡事故も発生。

事故防止の取り組みを強化する必要があるが、コロナ禍で人が集まる従来の啓発活動は難しく、声を出さずにできる効果的な啓発を考え、県として初めて宅配事業者と共同で取り組むことになった。

ステッカーは直径50㌢の円形の2種類で、県PRキャラクター「きいちゃん」のイラストを中央に、「交通死亡事故多発中 命に勝るものはなし」と「絶対あかん!飲酒運転」の標語がデザインされている。

16日、県庁前でステッカーの贈呈式が行われた。ヤマト運輸から福田明久和歌山主管支店長、佐川急便から星合隆良和歌山営業所長が出席し、県警本部の左向伸次交通企画課長、県交通安全協会の西川敏秋専務理事がステッカーを贈呈。

県の生駒享環境生活部長は両社の協力に感謝し、「宅配トラックは幹線道路だけでなく、生活道路もくまなく走行しており、大きな啓発効果を期待している」と話した。

ステッカーはヤマト運輸に各100枚、佐川急便に各50枚が贈られ、死亡事故の啓発は年末まで、飲酒運転の啓発は当面の間行う予定。

 

啓発ステッカーを貼った宅配トラックが県内を走る