一本で連帯感 打田綱引倶楽部

競技綱引きを行う「打田綱引倶楽部」は週に5日、和歌山県の紀の川市や岩出市を中心に練習を行っている。國部真利央代表は「綱一本で年齢、性別関係なく熱中できるのが綱引きの良さ。悩みも吹っ飛びます」と魅力を語る。

倶楽部は2018年に発足。國部代表は綱引き歴約20年で手にいっぱいできたマメは練習を重ねてきた証しだ。小学3~6年生のジュニアが11人、中学生以上の男子(桃太郎)8人、女子(桃女会)9人が所属する。保護者もコーチや部員として参加し倶楽部を支える。

練習では準備体操をした後に、まず筋トレを行う。一人ひとりがノートにスクワットや腹筋、腕立て、プランクの回数を記入。コロナ禍で練習が思うようにできないときでも、各自がモチベーションを下げずに練習できるように始めた。

綱を使った練習では、高い位置で張り合うハイポジション(2分)、少し下げたミドルポジション(1分30秒)、手の位置は下げずに腰をおろすローポジション(1分)を行う。また本番を想定しての練習もする。

競技綱引きを始める理由はさまざまだが、綱引きを続けることで部員から「諦めない力がついた」との声が多くあるという。みんなで協力して粘り強く綱を引くことで、一体感とともに協力して綱を引き、勝つ喜びや悔しさを分かち合えるのが楽しいという。

小学生から大人まで誰でも参加できるのも魅力。さまざまな価値観にふれることができ、低学年の子どもが高学年の子どもに学校の悩みを相談できるのも良さの一つだ。

ハロウィーンやクリスマスなどのイベントの際には、仮装をするなどして綱引きを楽しむ。部員の満足度が高い綱引きだが、県内では愛好者が少なく練習や試合が思うようにできないのが悩み。

打田中学校1年の橋政登さん(12)は「みんなで綱を引いて熱中できるのが楽しい。安心できる居心地の良い場所だと思う」と話す。國部代表は「何か新しいことを始めたい人、新たな自分に出合いたい人、非日常を味わいたい人はぜひ気軽に来てみてください」と話している。

部費は月1000円。誰でも参加できる。体験も可能。問い合わせは國部代表(℡090・8456・6750)。

 

打田綱引倶楽部の皆さん