海の廃棄物取締を強化 県と海保が初合同巡回
海への廃棄物の不法投棄がないか監視するため、和歌山県と海南海上保安署は15日、初の合同海上パトロールを行い、紀北の沿岸部を約3時間かけて見回った。
県は「ごみの散乱防止に関する条例」に基づき、ごみの散乱を「しない」「させない」「許さない」活動を推進。昨年10月の同条例全面施行から1年を機に、取り組みを強化する一環として、新たに海上保安庁との連携による監視を始めた。
同署はことし7月、水揚げ後の選別で不要になった魚介類約800㌔を不法投棄したとして、有田市の漁業生産組合を書類送検した際、県と協力。上田浩一署長は「海上保安庁だけで業務に当たるのは難しく、関係機関が連携して大きな仕事をすることには意義がある」と、合同パトロールの成果にも期待を寄せる。
合同パトロールには県廃棄物指導室と同署の職員計15人が参加。巡視艇「わかづき」に乗り込み、和歌山マリーナシティから日ノ御埼まで約90㌔を航行し、沿岸にごみが捨てられていないかなどを海から確認した。
県参事で廃棄物指導室髙垣晴夫室長は「海上保安庁と合同での啓発や取り締まりは今後、県内全ての海域で実施していきたい。和歌山をもっときれいにしていけると期待している」と話していた。