県下一斉飲酒運転取り締まり シリウス作戦

和歌山県警は3日、飲酒機会が増える年末にかけて、県内各地で大規模な取り締まりを実施する飲酒運転根絶プロジェクト「シリウス作戦Ⅱセカンドステージ『飲酒pection』~師走の飲酒大検問(Inspection)~」をスタートさせた。

初日のこの日は午後8時から翌午前1時までの間、235人の警察官が出動し、県内24カ所で飲酒検問を行う、県下一斉の飲酒運転取り締まりを実施。酒気帯び運転4件、免許証不携帯8件をそれぞれ道路交通法違反で検挙した。

取り締まり開始前には、同市西の交通センターで出発式が行われ、川上和彦交通部長が「相互の連携を取り、飲酒運転を追放することで、県民の安心安全につなげてほしい」と訓示。出席した同市内の3署や交通機動隊、高速道路交通警察隊、警備部機動隊ら約60人が21台の警察車両に乗り込み、主要幹線道路や高速道路のインターチェンジ付近などでの取り締まりに出発した。

県警によると、県内の飲酒運転が関連する事故の総件数は、10月末時点で前年同期に比べると48件減少。うち人身事故は昨年と同じ16件だが、昨年はなかった死亡事故が1件、8月に岩出市で発生している。死亡事故の総数も、8月時点で昨年の18人を超えるなど、大幅に増加しているという。

飲酒運転の根絶を目指して昨年から始まった同プロジェクトは、目を光らせる警察官を、冬の夜空で明るく輝く星「シリウス」と重ねて「シリウス作戦」と命名。

ファーストステージの11月は、取り締まりや分析に重点を置き、1カ月間での検挙数は100件と、昨年同時期よりも24件増加した。12月はセカンドステージとして、県内を四つのブロックに分け、一斉検問を行うことで飲酒運転の抑止に努めるといい、検挙と抑止の双方から飲酒運転根絶を目指す。

幹部に見送られながら取り締まりに出発する警察官ら

幹部に見送られながら取り締まりに出発する警察官ら