脱炭素社会へ 和市が先行地域目指しPT

和歌山市は、国が脱炭素を目指す自治体を支援する「脱炭素先行地域」入りを目指し、プロジェクトチーム(PT)を発足した。国は2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を定め、2030年度には温室効果ガスを13年度比で46%削減することを目指している。市では50%削減を目標とし、18日に市役所で開かれた初の会議で、尾花正啓市長は「実現に向けてしっかりと取り組んでいきたい」と決意を述べた。

「脱炭素先行地域」の指定を受けると国からの優先的な予算の配分がある。
市はコンパクトシティとしての中心市街地の魅力向上と「安心して暮らし続けられるまち」として、防災レジリエンスを兼ねた脱炭素先行地域として市の一部の地域を指定し、環境、まちづくり、防災の3本柱を実現できるコンパクトシティモデル地域として整備を進める。

この日、尾花市長をチーム長とする「脱炭素先行地域推進プロジェクトチーム」が発足。関連部署の担当者ら約30人が初の会議を開催。会議では主な取り組みとして、公共施設の屋根や駐車場に太陽光発電を新設し、避難所となる施設には蓄電池を設置し、災害避難時の停電時でも非常用電源として活用することなどの案が示された。

また公用車のEV(電気自動車)導入とカーシェアリングの実施、車載蓄電池の防災活用、EVごみ収集車の導入と充電設備は収集センターのカーポート上での太陽光発電によるものなどの確認をした。

プロジェクトの主な事業費は5年間の概算で8・9億円となっている。

第2回会議は30日に開催予定。

 

あいさつする尾花市長