たま電車に大興奮 医療的ケア児の初遠足
一般社団法人幹(丸山美智子代表理事)が運営する児童発達支援事業所「幹はうす」に通う医療的ケア児6人の初遠足が24日、和歌山県紀の川市貴志川町で行われ、子どもたちは和歌山電鐵貴志川線のたまミュージアム電車に乗って家族やスタッフと楽しい時間を過ごした。
医療的ケア児は、人工呼吸器による呼吸管理や喀痰吸引などの医療行為を必要とする子どものこと。2021年6月に「医療的ケア児及びその家族に対する法律」が可決され、各所でさまざまな取り組みが行われている。
同法人は18年に幹在宅看護センターとして開設。20年には「医療的ケアの子どもの母親が仕事をできるように」と児童発達支援事業所「幹はうす」(和歌山市冬野)を立ち上げた。昨年7月には同市松江北に「幹はうす松江」をオープン。二つの事業所には0~2歳の子どもを中心に約10人が通う。子どもたちは看護師らと共に踊りや散歩などをして過ごしており、スタッフは「わが子のように接しています」と話す。
遠足は当初4月に企画していたが強風のため延期になっていたので、子どもたちはこの日の遠足を心待ちにしていた。この日は親子6組と看護師、保育士らスタッフが幹在宅看護センター貴志川事務所に集合し、徒歩で甘露寺前駅へ。たまミュージアム電車に乗って貴志駅へ向かった。子どもたちは車内の豪華な椅子や内装に目を輝かせた。同駅を見学してから親子らは折り返して甘露寺前駅に戻り、平池緑地公園へ移動した。晴天の下、公園を散策してお弁当を食べて遠足を満喫した。
丸山代表理事は「子どもたちにとって良い体験になったと思う。今後もさまざまなイベントをしていきたい。活動ももっと知ってもらえれば」と話した。