自慢の桃を味わって 若手農家が地図作製
和歌山県の紀の川市が誇る「桃」が本格シーズンを迎える。自慢の桃を多くの人に味わってもらおうと、紀の川市桃山町の若手農家「わか桃会」(村垣稔部会長)のメンバー6人が町内の直売所の地図や桃の品種、特徴をまとめた〝桃マップ〟を作製した。
同会は、あら川の桃振興協議会の専門部会として、昨年7月に発足した。45歳未満または就農10年未満の農家が集まり、「10年、20年後もみんなに愛される桃づくりをしたい」と思いを共にしたメンバーで構成される。
会では技術力向上のための勉強会や「あら川の桃」ブランドの認知度向上を目指し、町内の桃の風景を写真に収める「桃源郷フォトコンテスト」の企画など、PR活動にも積極的に取り組んできた。
桃の最盛期を迎えると、県内外から桃を求めて多くの人々が同町を訪れる。うれしい悲鳴だが、桃の直売所がある県道128号線沿いの混雑や、桃を買いに列に並んだのに売り切れで買えずに帰る人がいるなど課題もあった。桃マップを作ることで、各直売所への円滑な移動や桃を通じた地域の活性化につなげる。
今回、作製した桃マップは町内の37の直売所の地図や電話番号、収穫時期と品種、特徴、ネットショップの二次元コードなどを記載している。A3サイズのフルカラーで視覚的にも分かりやすい。
村垣部会長(48)は「桃で地域を盛り上げて、さらなる町の活性化につながればうれしい」と話している。
桃マップは1万部以上作製し今月中旬から各直売所や市役所などで配布する。