県内初BA・5確認 新規は前週比7日連続増
和歌山県は27日、新型コロナウイルスのオミクロン株の派生種で、従来のBA・1、BA・2よりも感染力が強いとみられている「BA・5」の感染者が県内で初めて確認されたと発表した。この日の新規感染者は70人で、前週の同じ月曜に比べて18人多く、7日続けて前週比で増加となった。新たなクラスター(感染者集団)認定は1件だった。
BA・5の感染が確認されたのは、和歌山市の20代女性と接触者で別居家族の50代男性、40代女性の3人。
20代女性は14日、長期滞在していたアメリカから帰国後、16日に発症し、17日に医療機関を受診して陽性と判明。家族の2人は20日に陽性と分かった。
3人は入院治療となり、県のゲノム解析の結果、24日にBA・5に感染したことが確定した。いずれも軽症で、一人はすでに療養期間を終えている。迅速に入院、隔離が行われ、他に濃厚接触者もいないため、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「ここからBA・5がさらに広がることは考えにくい」と述べた。
一方で、BA・5は24日までに17都道府県で感染者が確認されており、今後夏休みに向けて人の動きが活発になれば、「再度、感染の波が来る恐れがある。基本的な感染予防対策が重要になる」との認識も示した。
27日の新規感染者70人の保健所管内別内訳は、和歌山市37人、海南7人、岩出1人、橋本3人、湯浅10人、御坊6人、田辺1人、新宮5人。
402例目のクラスターは和歌山市の幼稚園で、園児13人と職員1人の感染が確認された。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が62・7人で、前日より2・0人増加した。
県内の感染者は累計4万4151人。入院者数は61人、重症者は県基準で3人、国基準の該当者はなく、肺炎患者は5人。病床使用率は10・4%、自宅やホテルでの療養者は503人。