工作や実験楽しい 島ものづくり塾が開講

これからの時代の科学と技術の進歩を担う子どもたちを育てようと、公益財団法人島財団が主催する「島ものづくり塾」の小学1~3年生対象のクラスが7日、和歌山市本町のフォルテワジマで開講した。ことしは同クラスに1353人の応募があり、抽選で選ばれた約30人が実験を楽しんだ。

同財団は㈱島精機製作所(同市坂田)の島正博会長が2019年に創設。同クラスでは来年2月までの毎月1回ロボットのプログラミングや、回転動画装置を作る講義などを予定している。

入塾式で島会長は「大切なのはいつもなぜかなと考え、何でもやり遂げようとする気持ち。ものづくりや実験を友達と一緒に行い、考えを出し合うことで人と人がつながる大切さを学んでもらいたい」と話した。

大江嘉幸理事長が塾生一人ひとりに入塾証を手渡した。

式後には紙の科学を学ぶ第1回の講義があり、向陽中学校の樋上睦芳教頭が講師を担当。学校の元教諭や和歌山信愛大学の学生たちもサポートした。

子どもたちは、紙は折ることで強度を増すことを学んだ後、プラレールが走れる強い橋を作ることに挑戦。続いて紙コップが支えられる重さはどれぐらいか、コップの上にアクリル板を置き乗ってみる実験をした。

最後は25枚の紙を折ってどれだけ高いタワーを作ることができるかチームに分かれて競争した。

同市の小林彩夏さん(小2)は「橋を作るのがめちゃ楽しかった」と笑顔。

有田川町の児玉樹君(小2)は「紙のタワーを高く積めてうれしかった」と自信満々の表情。

保護者らは子どもの様子を別室でモニター観覧。和歌山市の大橋直子さんは「娘がとても楽しそうで、意欲的に実験に参加しているのが見られてうれしい」と話した。

講義後、樋上教頭は「高いタワー作ることが大事なのではなく、それぞれ違いがあることが素晴らしい。他の人の良いところを見ることが大事。これからもアイデアを出し合い、人の意見を聞き、学んでいってほしい」と呼び掛けた。

 

実験を楽しむ児童