感染者連続更新1973人 全保健所で過去最大

和歌山県は9日、新型コロナウイルスの新規感染者が2日続けて過去最多を更新する1973人(前週火曜比566人増)となり、70~80代の3人の死亡が確認されたと発表した。新規クラスター(感染者集団)は病院や高齢者施設などで続発し、4件を認定した。

新規感染者数保健所管内別内訳は、和歌山市877人、海南129人、岩出182人、橋本179人、湯浅193人、御坊119人、田辺170人、新宮124人。湯浅、御坊、新宮は過去最多を更新した。

亡くなったのは和歌山市の80代女性、70代女性、80代男性で、いずれも新型コロナが直接死因となった。県内の死者は累計157人。

新規クラスターの場所と感染者数は、565例目が御坊管内の病院で入院患者11人と職員7人、566例目が和歌山市の介護老人保健施設で入所者16人と職員3人、567例目は田辺管内の障害者支援施設で入所者8人と職員4人、利用者1人、568例目は同市の県消防学校で学生23人だった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比61・3人増の1225・7人で過去最多を更新。保健所管内別でも8管内全てで過去最多となった。

県内の感染者は累計7万9751人。入院者数は411人、重症者は県基準で過去最多の74人、国基準の該当者は4人、肺炎患者は103人。病床使用率は76・1%。自宅やホテルでの療養者は1万833人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、入院患者に対応する医療従事者が不足し、「確保は最大の課題になっている」と述べ、入院の優先度を厳しくトリアージして決めている現状を説明。爆発的な感染を止めなければ状況は改善しないため、「自分が感染して症状が軽く済んでも、隣の人は重症になることがあると理解してほしい」と、感染予防対策への協力を呼び掛けた。