英検2級に合格 智弁小7歳の細川陽菜さん
和歌山市の小学2年生、細川陽菜(ひな)さん(7)がこのほど、高校卒業レベルとされる実用英語技能検定(英検)2級に合格した。「できれば2年生のうちに準1級、3年生で1級に受かりたい」と話し、より高い目標に向かって英語力の向上に努めている。
細川さんは2歳の時から、当時住んでいた東京のインターナショナルスクールに通い始め、日常に英語がある環境で過ごしてきた。小学校入学を前に、父・陽介さんの仕事の都合で同市に移住。現在は、智弁学園和歌山小学校に通っている。
これまでに身に付けた英語力を維持、向上させようと、同校での週2回の英語の授業に加えて、2校の英語塾に通う。さらにアメリカのカリキュラムに沿った授業をオンラインで週3回受けるなど、週5日、計6時間ほど英語の勉強をしている。自宅でもアニメや映画は英語で見る他、妹や弟とも英語で会話をするなど、できるだけ日常的に英語を使う生活を心掛けている。
とはいえ、英検2級は高校卒業レベル。合格するには、細川さんが小学1年時に合格した準2級の「日常生活に必要な英語」はもちろん、「社会生活に必要な英語」を身に付けておく必要がある。社会性のある内容や話題を理解した上で、「読む」「聞く」「話す」「書く」の全てで英語力が問われる。
細川さんが英検2級に挑戦するのは、今回が2回目。昨年1月に挑戦した際は、対策をせずに臨んだ結果、「全然分からなくて悔しかった」。その悔しさを胸に、今回は約2カ月前から2級に必要な英単語300個を覚えた。「現象」や「交渉」、「保険」など、7歳には難しい日本語が並び、英英辞典を引きながら理解し、覚えたという。
本番の一次試験(筆記とリスニング)では、特に長文読解に苦戦したが、リスニングは全30問中29問とほぼ全問正解し、幼い頃から日常的に英語を耳にし、鍛えてきたリスニング力でカバーした。
続く二次試験(面接形式のスピーキングテスト)では、「学校に制服を着ていくことについて」という題に対し、「良いと思う」と述べた後、「毎日服を選ぶと時間がかかる」などの具体的な例を三つ挙げて自身の考えを伝え、見事合格した。
「一問一問が難しかったので受かってびっくりしたし、うれしかった」とにっこり。将来は、陽介さんの前職「投資銀行員」として世界を飛び回るのが夢といい、「英語を生かしたい」と笑顔で話す。英語以外にもテニスやプログラミング、水泳などを習っているが、「全然忙しくない。乗馬を習いたい」と好奇心旺盛な性格で、自らの世界と可能性を広げている。