新人3人が出馬予定 知事選きょう告示
任期満了に伴う和歌山県知事選が10日に告示される。4期目の現職・仁坂吉伸氏が退任を表明しているため、16年ぶりの新知事誕生は確実。立候補を予定しているのは、無所属で元衆院議員の岸本周平氏(66)、無所属で政治団体「新党くにもり」元代表、元総務官僚の本間奈々氏(53)、共産党公認で党県常任委員、元和歌山市議の松坂美知子氏(66)の新人3人で、27日の投票日に向け17日間の戦いの幕が開ける。
今回の知事選は、仁坂氏がまだ態度を明らかにしていなかった5月下旬に、岸本氏がいち早く立候補を表明。所属していた国民民主を離党し、「無所属の県民党」を掲げ、各党に支援を要請する姿勢を示し、9月には衆院議員を辞職。自民、立憲民主、国民民主、社民各党や連合和歌山などの推薦を受ける。地盤としてきた和歌山市以外の県南部などを積極的に回り、支持拡大に努めてきた。
本間氏は、昨年10月の衆院選和歌山3区に出馬以降、田辺市を拠点に政治活動を続けてきた。9月下旬に知事選への立候補を表明。県議会での否決により頓挫した県のIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致について「休止しているだけ」とし、反対の立場から「争点にしなければならない」と訴えている。
松坂氏は、10月下旬に立候補を表明。共産として35年ぶりの党公認候補として知事選に挑む。IR誘致に反対する市民団体の事務局を務め、「カジノ誘致を二度と言い出さない県政にしないといけない」と述べ、本間氏とは異なる政治的立場からIRを争点に掲げる。自民党型の県政が社会保障を削ってきたとし、決別を訴えている。
立候補の届け出は10日午前8時半から午後5時まで、県庁北別館2階大会議室で受け付ける。各陣営は届け出の後、和歌山市内で出陣式を行い、第一声を上げる予定。
県内の選挙人名簿登録者数は、9月1日現在で79万4993人(男37万1934人、女42万3059人)。