特製ラーメン完成目前 雑賀小6年2組

こだわりのご当地ラーメンでみんなを元気に、笑顔にしたい――。和歌山市西浜の市立雑賀小学校(市川圭造校長)6年2組の児童37人がオリジナルラーメン作りに取り組んでいる。県産食材を使用し、地元ラーメン店にアドバイスを受けながら試作を重ねてきたラーメンは完成目前。店舗での限定販売に向けて1日、同校で児童たちがスープの味の最終調整を行った。

取り組みは昨年4月にスタート。総合学習の授業で、コロナ禍のまちづくりについて、どうすれば自分たちが住む地域が活気づくかを話し合ったところ、県民に愛されているラーメンを作ろうと決めた。

「自分たちの家族だけでなく、いろんな人に食べてもらいたい」と、同市和歌浦東のまる万ラーメン和歌ノ浦店に協力を依頼。共同でメニューを開発し、同店の定休日に児童らがオリジナルラーメンを2週にわたって販売することが決まった。

1学期はコンセプトを話し合い、和歌山の食材を使ったラーメンを作ることを決め、2学期はスープを試作。豚骨、鶏骨、牛骨、鯛などを使用しスープを作った。1月からは最終調整。ラーメンを作るチーム、宣伝を担当する広報、人員配置の計画とポスターや制服のデザインなどをする店舗経営に分かれ、販売に向けそれぞれが忙しく動いている。販売日は児童らがラーメン作りだけでなく接客も担う。

店舗経営担当は、何日に誰が店に入れるか人員配置をするため、保護者の確認を取るプリントを作成。広報担当は、宣伝活動を行い、自分たちの活動を取り上げてほしいと新聞社やテレビ局に電話をかけるなどし、ラーメンを試作する写真や動画を撮り、SNSで発信している。

ラーメン作り担当は、4回の試作を重ねた結果、販売する味を決定。豚骨と鶏骨、ニンニク、ネギ、ショウガを8時間煮込んだ「こってり豚骨しょうゆ」、鶏骨とモミジ(鶏の足)などを4時間煮込んだ「あっさり鶏骨しょうゆ」の2種類の味に決めた。

ラーメン作り担当の福田大希さんと中口歩武さんは「和歌山産の紀州うめぶたと紀の国みかんどりを使い、スープと一緒に入れるかえしに湯浅醤油を使い、和歌山の食材をふんだんに使っている。こってりとあっさり味の2種類あるので、両方味わってほしい」と自信満々の様子。

限定でオープンする店舗名は「麺屋 和(あい)」に決定。店舗経営担当の岡本果音さんと宮原昴平さんは「店の名前の『和』には穏やか、温かいという意味がありラーメンを食べる時と似ている。ラーメンでみんなを和ませたい」と話す。

広報担当の木野迅さんは「ラーメンを試食したら、とてもおいしかった。特に煮卵は絶品。私たちは大人より知識は浅いけど、負けないように接客してお客さんに楽しんでほしい。和歌山にはこんなうまいもんがあるんやってことを知ってもらいたい」とPRしている。

ラーメンの販売は28日と3月7日、3月14日を予定(28日は変更の可能性がある)。午後5時から7時まで。一日限定70~100食を予定。価格は現在検討中。

豚骨のアクを取る児童ら

豚骨のアクを取る児童ら