校門がファンタジーに りらの校門が新しく

和歌山県紀美野町真国宮のりら創造芸術高校の校門が、ファンタジーなモルタル造形の校門に生まれ変わった。

同校の選択授業「プロジェクト舞台美術、技術」の一環で、和歌山市のモルタル造形作家の眞砂清隆さん(72)にアドバイスを受け、生徒約15人が約2年かけて制作した。

2020年度に一部を制作、22年度に残り部分を完成させた。初年度に携わった生徒らが、「タイル模様で学校カラーである青色にしよう」と希望したことから、モルタル造形に青い屋根や黄土色の古びた壁をイメージし、彫刻や彩色を施した。

こだわりの一つである扉は、モルタルで造形し木目調に彫刻、何色も重ね古さを感じる風合いに。三角屋根は1枚ずつ違う青色で凹凸を表現した。

デザインを考えた1年生の奥野桃花さん(15)は、「学校に来て最初に目にするところなのでワクワクした気持ちで一日過ごせるようなデザインにした」と話し、全体的にヨーロッパの古城を感じる仕上がりになっている。噴水も造形、レンガを再利用して花壇にするなど細部にまでこだわりが詰まっている。

眞砂さんは「青色という斬新な案に驚いたが、いいものができた。勉強になった」と話し、奥野さんは「大変だったが達成感でいっぱい。卒業しても残るのでみんなで形にできてうれしい」と完成を喜んだ。

 

完成した校門の前で笑顔の生徒たち