映像通報システム 4月1日に本実施へ

警察庁が昨年10月1日から6カ月にわたり試行運用している「110番映像通報システム」が、4月1日から本実施に移行するのを前に和歌山県警は27日、県内の試用運用状況を発表した。

同システムは、音声だけでは把握が難しい事件や事故などの現場の状況を、スマートフォンやタブレット端末で警察に通報できるシステムのこと。

110番通報を受けた通信指令室が映像を取得する必要性を認めた場合、通報者の同意を得てスマートフォンなどにショートメッセージ(SMS)で専用URLを送信。通報者がアクセスし、スマートフォンなどで撮影した映像に加えて、あらかじめ撮影した映像なども送信できる。

県警本部生活安全部地域指導課によると、2月末時点の県内の試行運用件数は計11件。内訳は映像(動画)2件、画像(静止画)2件、保存ファイル(映像)1件、同(画像)6件。

駐車場内で当て逃げされた被害者が撮影していた被疑車両の静止画像から、被疑者を割り出して検挙したという効果的事例もあったという。

本実施に移行後は、試行運用中に通報者に対し、入力を求めていたアクセスコードは、利便性向上の観点から入力不要となる。