保育支援のAI研究 和大院生大内さんに奨学金
女性の地位向上や青少年支援などに取り組む奉仕団体「国際ソロプチミスト(SI)和歌山」(石田知佐子会長)は17日、将来が期待される女性の大学院生を対象とする「大学院女子学生研究奨学金」を、和歌山大学大学院システム工学研究科修士課程2年の大内リリアナ寧々さん(23)に贈呈した。
同研究奨学金は、SI和歌山の認証50周年記念事業として昨年創設し、10年間継続する。
2人目の贈呈に選ばれた大内さんは、「機械学習を用いた身体表現を伴うデジタルヒューマンの開発」をテーマに、AI(人工知能)によって感情表現を伴う豊かな表情のアバター(仮想空間上のキャラクター)が、幼児への絵本の読み聞かせを行う技術などを研究。人間の保育士とアバターが協力することで、人手不足をサポートし、より安全に保育現場の運営ができることを目指している。
研究奨学金の贈呈は同日、和歌山市のダイワロイネットホテル和歌山で開かれたSI和歌山の例会で行われ、嶋田一代会長エレクト(次期会長)が大内さんに目録と賞状を手渡した。
嶋田会長エレクトは「優しさと強さを秘めた女性の観点から、デジタルヒューマンの研究が進むことを願っています」と激励し、大内さんは「研究をしているたくさんの人の中から選ばれて非常に驚きました。頂いた奨学金にふさわしい研究を進め、将来の子どもたちのために精進していきたいと思います」と話した。
大内さんは研究の現状についてプレゼンテーションで説明し、今後の大きな社会貢献が期待される研究への期待に、会員らは拍手を送っていた。