無資格者の施術に注意 県鍼灸師会らが啓発

8月9日の「はりきゅうマッサージの日」にちなみ、和歌山県鍼灸マッサージ師会(宮本年起会長)と全和歌山県鍼灸マッサージ師会(金崎義明会長)は6日、和歌山市のJR和歌山駅西口で街頭啓発を行った。

全日本鍼灸マッサージ師会が、語呂合わせで「はり・きゅう」となる8月9日を記念日に制定。県内でもその前後に、例年啓発を行ってきたが、コロナ禍で自粛しており、4年ぶりの実施となった。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの医療行為には、それぞれ国家資格が必要であることを知ってもらおうと、会員10人が参加。「無資格マッサージは危険です!」と書かれたポケットティッシュや、国家免許を持つ施術者がいる県内の施術所一覧のちらし、うちわのセットを駅の利用者らに手渡した。

宮本会長(71)によると、最近は、マッサージという表現を使わず、リラクゼーションなどとうたい、無資格者がもみほぐしを行う店舗が増加。また、あん摩、マッサージ、指圧などの仕事に従事するのは、目の不自由な人が多いため、無許可営業や類似行為の増加は、その自立を阻むこともなりかねないという。

宮本会長は「目の不自由な人が一生懸命に学んで資格を取っても、専門知識を持たない無免許店に職を奪われてしまうのを見過ごすわけにはいかない」と話す。

また、無資格者による施術の増加で健康被害を訴える人も増えているといい、「利用する際は、必ず国家資格のある人に施術してもらうようにしてほしい」と話していた。

無資格者の施術に注意を呼びかける宮本会長㊧

無資格者の施術に注意を呼びかける宮本会長㊧