創立100周年を祝う 共栄柑橘出荷組合が式典

和歌山県紀の川市荒見の共栄柑橘出荷組合が創立100周年を迎え、3日に同所の組合選果場で記念式典が行われた。日本で最も歴史がある出荷組合で、関係者ら約100人が節目を祝い、組合のさらなる発展を願った。

同組合は1923年に前身となる部会が発足し、翌年に「共に栄え、共に良くなろう」を掲げ、17人の就農者で創立。全国で2番目の共同選果組合として誕生し、現存する出荷組合としては最古という。

組合と生産農家が一体となり、ミカンやハッサクなどの柑橘(かんきつ)を中心に、桃や柿などを生産・販売。生産技術の向上や後継者の育成に取り組み、地域産業の発展に寄与してきた。現在は123戸の組合員がいる。

式典には、歴代の組合長や市場関係者の他、鶴保庸介参議院議員、岸本健市長らが出席。辻岡孝明組合長は「地元をはじめ、取引先の関係者の皆さま方のおかげで、100周年を迎えることができた。これからもますます組合が発展するよう努力していきたい」とあいさつ。

岸本市長は、同組合が戦後、特に栽培推進に力を入れたハッサクが現在日本一の生産量を誇っていることにふれ、「柑橘王国のスペシャリストとして、市産のフルーツのおいしさ、最高の品質の果樹を消費者に提供し続けていただければ」と期待を寄せた。

辻岡組合長が歴代の組合長や組合の発展に尽力してきた生産農家に花束を贈呈。餅投げや菓子まきで盛大に祝った。

あいさつする辻本組合長

あいさつする辻岡組合長

100周年を祝い盛大に行われた餅投げ

100周年を祝い盛大に行われた餅投げ