命守る行動確認 世界津波の日に合わせ訓練

5日の「世界津波の日」に合わせ、和歌山市は2日、市内の学校や福祉施設などで一斉に大地震の発生を想定した安全行動訓練を行った。紀伊保育園(同市直川、森田たま江園長)では、園児や保育士らが万が一に対する安全行動を確認。防災への意識を新たにした。

訓練は、姿勢を低くして机の下などで頭を守り、揺れが収まるまでは動かないなどといった、地震発生時の適切な行動を市民に身に付けてもらうことなどが目的。気象庁の緊急地震速報訓練に合わせて行われ、今回が9回目。同園の訓練には、1~6歳の園児79人と、職員16人が参加した。

午前10時に気象庁の緊急地震速報(訓練報)に連動して、同市防災行政無線から緊急地震速報(訓練報)が流れ、園内では森田園長が地震の発生を放送で伝えた。

園児は一斉に机の下に入り、手で頭を守り、揺れが収まるまでと想定し、1~100までの数字を声に出して数えた。

その後、揺れが収まったと仮定し、園児らは防災頭巾をかぶって運動場に整列。各組の保育士が点呼を取り、けがの状況などを森田園長に伝えた。実際に大地震が発生した際には、隣接する、さんさんセンター紀の川へ避難するという。

同市危機管理局危機管理部地域安全課の大河内崇弘課長(56)は「地震が起こったら、まずはけがをしないように安全行動を習慣づけ、災害に対する備えを持ってほしい」と話した。

訓練を終えて、ゆり組の田村瑠彩(るあ)ちゃん(5)は「地震が起こったら机の下に隠れて、収まってから逃げる」と話した。

同園では毎月、地震や火災、不審者対応などの訓練を独自に行っている。

机の下に隠れる園児たち

机の下に隠れる園児たち