外国人材の受け入れへ 遠藤乙彦氏ら講演
「グローバル人材の育成・受け入れと地方創生戦略―日本再建と世界貢献を目指す―」をテーマにしたセミナーが11月24日、和歌山市西汀丁の和歌山商工会議所で行われた。㈱グローバルビジネス戦略総合研究所の遠藤乙彦代表取締役社長兼所長らが、地域創生や外国人の受け入れにおける重要事項などについて話した。
セミナーは、世界の政治や経済などが激変する時代における、グローバル人材の受け入れや育成の強化が目的。外国人留学生を増やす協議会(坂本順一会長)が主催し、弁護士や県、和歌山市の職員ら計53人が出席した。
遠藤代表は冒頭で、「日本のこれからの再生、発展を考えるには、地方の創生と地域の活性化が最重要」と強調。現在の円安傾向は、観光や輸出面で地方創生の好機だとし、「地方自治体の方々が同じ気持ち、戦略で取り組む体制があれば、必ず実現できる」と話した。
「プロモーション次第では、多くの外国人留学生を受け入れることが可能になる」とも伝え、「幸福度の最大化が大きなテーマ。雇用者がしっかりとサポートすれば、(外国人は)日本を第二の故郷と感じて定着する」と締めくくった。
その他、パッションジャパン㈱(神奈川県)の三枝理枝子COOが、「未来を拓く外国人人材の採用と育成~日本、そして人間を遺す」と題して講演。少子高齢化などによる外国人雇用の必要性や、人材不足解消などの雇用におけるメリットを話し、「リーダーシップを発揮して、精神の国、日本を変えていき、世界に範を示していくのが和歌山だと思っている」と呼びかけた。
県国際担当参事の岡澤利彦さんは、県は留学生の増加を目指して、誘致や日本語学習、就労支援の強化を目指すとした。
和歌山グローバルビジネスカレッジ(同市駿河町)の坂本太校長は、同校は中国やミャンマーなど9カ国の留学生や、ウクライナからの避難民2人を受け入れていることを紹介。異文化理解について、「異文化を知り、拒否せずに受け入れることが重要。違うのは当たり前」と伝えた。