天駆ける竜の絵馬を奉納 和工生が2神社に

和歌山県立和歌山工業高校(藤田勝範校長)産業デザイン科の生徒が2日、来年の干支(えと)「辰」(たつ)にちなんだ大絵馬を和歌山市和歌浦の玉津島神社と和歌浦天満宮に奉納した。

両神社から依頼を受け、3年前から行われている取り組み。同科の1年生12人が北浦弘之美術教諭指導のもと、これまで学んだデザインなどの基本技術を生かし、約3カ月かけて制作した。

奉納式には、10人が出席。玉津島神社に奉納した絵馬は、眼光鋭い竜の周りを七色の雲が取り囲み、空に上っていく様子を表現している。

図柄を考えた武一響生さん(16)は「来年は聖武天皇の玉津島行幸から1300年にあたる年。それにふさわしく迫力ある竜を描いた。立体感が出るよう影をつけるなど工夫した」と絵馬の前でにっこり。

遠北喜美代権禰宜は「竜の目の眼光が素晴らしい。記念の年を盛り上げる勢いある作品」と感謝し、絵馬は本殿の横に掲げられた。

和歌浦天満宮には、パッチリした目の愛らしい竜の大絵馬と、小型絵馬を奉納した。

市場絢子(あやね)さん(16)は「全力でかわいく描いた」、嶋田悠大さん(16)は「竜を見てなごんでほしい」と笑顔。

小板政男名誉宮司は「立派な竜が生き生きと描かれている。来年は平和でみんなが安全に暮らせるよう祈りたい」と話した。

絵馬は鳥居の横と回廊に掲げられ、参拝者を迎える。

 

絵馬を奉納した産業デザイン科の1年生(玉津島神社)

 

奉納した絵馬の前で笑顔の生徒と小板名誉宮司(和歌浦天満宮)