世界の芸術を身近に 子どもらフラメンコ体験

和歌山フラメンコ協会(森久美子会長)が主催する公演「はばたけスペインへ フラメンコと共に!」が8日、和歌山市の和歌山城ホール大ホールで開かれ、約450人が来場した。県内の小・中学生が無料で招待され、フラメンコ界で活躍する注目の若手舞踊家の迫力あるフラメンコを鑑賞。体験型のプログラムでフラメンコの魅力を存分に味わった。

2023年度市真舟芸術振興基金若手芸術家支援事業。本紙など後援。若い世代に、世界の文化や芸術に目を向けてもらい、フラメンコの発祥地とされるスペインを身近に感じてもらおうと企画した。

森久美子フラメンコ舞踊団、和歌山フラメンコ協会舞踊会員が出演。全国で活躍する出水宏輝さん、池野美結さんが息をのむような踊りで魅了した。

森会長は、情熱の国と呼ばれるスペインについて紹介。首都マドリードをはじめ、フラメンコのメッカ・セビリア、粋でおしゃれなバルセロナなど、さまざまな特徴のまちがあること、国の成り立ちなどを伝え、フラメンコも、多様な文化や人種が入り混じった歴史的な背景に影響を受けていることを話した。

この日来場した子どもたちがステージに上がり、会員から、靴音の鳴らし方や、踊りで用いられるカスタネットや扇子の使い方を教わった。森会長の唄に合わせてリズムを取り、客席も手拍子で加わった。

この他、同協会がプロデュースする「輝け小学生プロジェクト」の園児や小学生15人が、ギターの生演奏や唄に合わせて、フラメンコの練習の成果を披露。アクロバティックな動きを交えながら、プロの踊り手とステージで共演した。

カスタネットの使い方などを教わった市内の小学4年生の女の子(10)は「フラメンコの音楽は、波に乗っているような心地よい感じがした。リズムを取るのはちょっと難しかったけど、楽しかった」と笑顔で話していた。

フラメンコの練習の成果を披露する子どもたち

フラメンコの練習の成果を披露する子どもたち