漂着ペットボトルで路面舗装 花王に感謝状

和歌山市は14日、友ヶ島に漂着したペットボトルを原料の一部とした改質剤を使って南海和歌山市駅前バス停留所のアスファルト舗装を施工した花王㈱に対し、感謝状を贈った。

舗装は、両者が2020年に結んだSDGs推進に関する連携協定に基づくもの。市が昨年6月23日に行い、同社員らが参加した清掃活動や、その他団体の活動により、友ヶ島で集められたペットボトル計約60㌔を改質剤の一部(11・9%)として使用している。この同社独自のアスファルト改質剤を用いると、使用していないものに比べ、約5倍の耐久性をもつという。

改質剤を使用したアスファルトは昨年12月8、9日、同市駅前広場バスゾーン(バス6台分の停留所、計410平方㍍、厚さ5㌢)に舗装された。

贈呈式は市長室で行われ、同社SCM部門の山口浩明特命フェロー(62)と上席主任研究員の齋藤明良博士(48)が出席。尾花正啓市長が山口特命フェローに感謝状を手渡した。

尾花市長は「施工していただきありがとうございます」と感謝。市では漂着海洋性プラスチックが大きな問題だとし、「今後とも社会貢献のためにご尽力いただけますようお願い申し上げる」と呼びかけた。

山口特命フェローは「今回のSDGs活動は市民だけでなく県外の人もふれるもの。和歌山に貢献している企業だと知ってほしい」と話し、「今後も市と議論していろんなことにチャレンジしていきたい」と意欲的だった。

感謝状を手に尾花市長㊧と山口特命フェロー

感謝状を手に尾花市長㊧と山口特命フェロー