けん玉県大会2連覇 紀の川市の城本さん
日本けん玉協会和歌山県支部・和歌山北教室が主催する第11回県けん玉道選手権大会が2日、和歌山市松江北の河西コミュニティセンターで開かれ、紀の川市の城本海人さん(21)が優勝。昨年に続き2連覇を果たした。「もっと腕を磨き全国1位を目指したい」と、農園で働きながら日々練習に励んでいる。
城本さんがけん玉を始めたのは県立伊都中央高校2年生の時。「文化祭のステージで何かしてくれないか」と頼まれたことがきっかけだった。「けん玉は小学校の学童でやったことがあり、ある程度の技はできる。もっと高度な技を見せたら盛り上がるんじゃないか」と、ユー・チューブを見て独学で練習。けん玉を空中に投げ上げ、落ちてきたけんをつかんで、玉に刺す技、ひもが付いていない2個の玉を皿に乗せる技などを見せると、会場は大きな拍手と歓声に包まれたという。
けん玉の面白さに目覚めた城本さんは「もっとうまくなりたい」と、けん玉の世界大会で4回優勝している名人、和歌山市の向井智哉さんが主宰する日本けん玉協会県支部の教室に通い始めた。徐々に上達していったが、コロナ禍で大会は中止に。ひたすら技を習得する日々だった。
城本さんにとって一番難易度が高かったのは、玉を持ってけんを前方に振り上げ、二回転させて玉の上に乗せる二回転灯台。習得するまで4カ月ほどかかったという。大会で勝つために100%の成功率になるよう、何度も練習した。
「一つひとつの技ができるようになると、その達成感でどんどんのめりこんでいく」という城本さん。
初めての大会は昨年の県けん玉道選手権。城本さんはC、B、A、S、SSランクに分かれて戦うオープン部門で、Aランクに挑んだ。
大会では10種目の技の中から、くじで選んだ技を相手と交互で挑戦し、トーナメントで戦った。「いつもと違う広い会場で手が震えた」という城本さんだったが、初優勝を飾った。ことしはランクが上がり、Sで優勝。来年は最上級のSSランクに挑む。「世界選手権レベルの技が求められる。10種目あるうち、8個までは習得できている」という城本さん。「SSランクは県内で向井さん1人しかいない。絶対に狙いたい」と意気込んでいる。
また、昨年全国大会に出場したが、決勝進出を果せていない。全国1位も目指し、5月と10月の大会に向け、技を磨いている。城本さんの夢はけん玉の楽しさをもっと多くの人に知ってもらうこと。「依頼があれば教室やパフォーマンスなどもしていきたい」と話す。
協会県支部の教室は毎週土曜日夜、河西コミュニティセンターか和歌山市役所木ノ本支所で開催。詳しくはホームページで確認を。問い合わせは向井県支部長(℡090・3051・4182、午後7時~9時)。