和市商業地2年連続上昇 県内の地価公示

国土交通省は26日、和歌山県内9市14町、180地点の1月1日現在の地価を公示した。1平方㍍当たりの平均価格は全用途、住宅地、商業地ともに1992年から33年連続で下落したが、下落率は全用途が0・6%となったのをはじめ、いずれも縮小。価格上昇地点は住宅地、商業地ともに増え、和歌山市の商業地の平均変動率は2年連続で上昇した。

用途別の平均価格は、住宅地4万1600円(114地点、平均変動率0・7%減)▽住宅見込み地1万2700円(1地点、変動なし)▽商業地8万4600円(61地点、0・5%減)▽工業地2万4100円(4地点、0・3%増)――。平均変動率の全国順位は、住宅地が最下位タイの46位(前年47位)で3年連続の最下位、商業地は38位(同43位)に上昇し、近畿2府4県ではいずれも最下位だった。

県内の住宅地は、価格上昇地点が20(前年12)、横ばい地点が12(同10)に増加し、上昇地点があるのは12年連続。上昇したのは、和歌山市内の利便性に優れた地域、津波被害想定区域外の高台、区画整理で利便性が高まった地域などで、マンション用地需要が活性化している同市美園町2丁目、同市太田は上昇率が2%を超えた。

市町村別では、上富田町の平均変動率は唯一プラスの0・4%で、10年連続で価格が上昇した。

商業地は、価格上昇地点が21(前年12)、横ばい地点が6(同9)で、上昇地点があるのは11年連続。上昇地点は全て和歌山市内で、最も上昇率が高いのは、国道42号線沿いで大型店舗などが集中する同市紀三井寺の1・9%だった。

同市の平均変動率は昨年0・1%で上昇に転じ、ことしも0・7%で2年連続の上昇となった。

最高価格は、住宅地は、和歌山市美園町2丁目80番が8年連続トップの17万5000円(変動率2・9%)、商業地は、同市友田町5丁目50番外が25年連続トップの45万円(同1・4%)だった。