過去最多50件 22年度県内の障害者虐待
2022年度に和歌山県や県内市町村が対応した障害者虐待に関する相談や通報は93件(前年度比9件増)、虐待と認められたのは50件(同4件増)で、いずれも12年度の調査開始以来、過去最多となり、虐待を受けた人も58人(同10人増)に増加したことが分かった。
県によると、養護者による虐待は、相談や通報が62件(同5件減)、虐待と認められたのが43件(同1件減)、虐待を受けた人は43人(同1人減)だった。
虐待の種類別(重複あり)にみると、身体的虐待が31件で最も多く、次いで心理的虐待が12件、性的虐待、経済的虐待が各4件、放棄・放置が3件。虐待を受けた人の内訳は、女性が31人、男性が12人。障害種別(同)では、精神障害22人、身体障害11人、知的障害9人、その他1人となっている。
虐待者の内訳は、夫が12人、父、母が各8人、兄弟姉妹が6人、息子・娘が3人、妻が1人、その他が5人。
障害者福祉施設従事者などによる虐待は、相談や通報が31件(前年度比14件増)で、虐待と認められたのは7件(同5件増)、虐待を受けた人は15人(同11人増)だった。
虐待の種類別(重複あり)では、性的虐待、放棄・放置が各3件、身体的虐待、心理的虐待が各2件。虐待を受けた人の内訳は、男性9人、女性6人で、障害種別(同)では知的障害13人、精神障害3人、身体障害2人。
虐待が認められた施設は7件。虐待を行った人物の職種は、生活支援員4人、管理者3人、職業指導員、世話人、児童指導員が各1人。
対応状況は、施設への指導が7件、施設・事業所からの改善計画の提出依頼が5件、虐待を行った施設従事者への注意・指導が2件となっている。