夜に光るキノコ 紀南地方の沿岸部で見ごろ
紀南地方の海沿いの林に自生し、夜になると光るキノコ「シイノトモシビタケ」が幻想的な姿を見せている。
1950年代に東京都伊豆諸島の八丈島で発見された日本の固有種で、和歌山県のレッドデータブック(2022年改訂版)では絶滅危惧2類に分類されている。
かさの直径が約1~2㌢の小さなキノコで、県内では串本町や那智勝浦町、すさみ町などで確認されている。
通常、枯れた椎の木(スダジイ)の倒木に自生し、昼間は白っぽい茶色だが、日没後は暗闇の中で神秘的な緑色に光る。
例年5月初旬ごろから確認され、梅雨時期にピークを迎え、晴天が続くといったん見られなくなるが、台風や秋雨で雨が降ると夏以降でも生えてくるという。