一日平均で昨年下回る GWの県観光客80万人

ゴールデンウイーク(4月27日~5月6日、10日間)に和歌山市や旧白浜町など県内の主要観光地7カ所を訪れた観光客数は、県のまとめで80万5400人だった。期間が短かった2023年(9日間)より2・1%増えたが、平日を3日間挟む日並びや天候不良の影響もあり、一日平均の入り込みでは減少となった。

調査の対象は、和歌山市、高野町、田辺市龍神村、同本宮町、旧白浜町、那智勝浦町、旧串本町の7地域。

全体では宿泊客が23年比5・0%増の16万3800人、日帰り客が同1・4%増の64万1600人となり、一日平均では宿泊客が1万6376人(前年比957人減)、日帰り客が6万4153人(同6135人減)、総数は8万530人(同7092人減)だった。

好調だったコロナ禍前の19年(10日間)との比較では、宿泊客は76・8%、日帰り客は73・7%、総数は74・3%で、回復が進んだ。

和歌山市は総数20万6100人(宿泊1万3400人、日帰り19万2700人)で23年比11・9%減、一日あたりの総数で同20・7%減となり、7地域で最も落ち込んだ。

前半3連休が雨となり、毎年恒例のイベントがなかったことなどが影響した。19年との比較では、宿泊客は70・5%まで回復したが、日帰り客は64・0%にとどまった。

23年比で最も増加したのは田辺市龍神村で、総数が31・0%増の5万1500人。日帰り客の増加が目立ち、コロナ禍前の19年比でも0・4%の増加。昨年は崩土により通行止めだった高野龍神スカイラインが通行可能になったこと、バイクツーリングやアユ釣りの客などが好調だったことが要因に挙げられる。

那智勝浦町は総数11万2200人で、23年比12・9%増、19年比7・9%増といずれも増加し、順調な回復を見せた。外国人旅行客の増加や、熊野那智大社宝物殿で世界遺産登録20周年記念特別展を開催していることなどが好調の要因とみられる。

高野町は、総数が23年比4・6%増の7万9800人。19年比では83・6%まで回復した。宿泊客数は23年比で減少したが、人手不足により受け入れ制限をしている宿坊があることなどが要因。日帰り客は14・9%増加し、高野龍神スカイラインが通行可能になったこと、外国人観光客の増加などが原因とみられる。