戦争のない世界を願い 終戦の日に平和の鐘

鐘を突く参加者
鐘を突く参加者

終戦から79年を迎えた15日、戦没者を追悼し、平和を祈って鐘を鳴らす「平和の鐘打鐘会」が和歌山市や海南市、紀美野町など県内を中心に35カ所で行われた。和歌山市吹上の岡山の時鐘堂では約30人が参加し、大きく力強い鐘の音を響かせ、非戦への誓いを新たにした。

和歌山ユネスコ協会(芝本和己会長)が主催し77回目。新型コロナ、台風での中止が続き、5年ぶりの開催となった。

芝本会長は「ロシアとウクライナの戦争、イスラエルやガザの紛争など平和が当たり前でない時代の中、平和を改めて考える機会にしてほしい。心を一つにして平和を祈りましょう」とあいさつ。

正午に黙とうをささげた後、1人ずつ鐘を鳴らした。3回目の参加という同市の佐々木真理子さん(72)は「自分が今できることは平和の鐘を突くことしかできない。一日も早く戦争が終わってほしいと願いを込めた」と話していた。

岡山の時鐘堂は大坂夏の陣で徳川方が獲得した青銅製の大砲を徳川吉宗が釣り鐘に鋳直させたものとされ、県重要文化財に指定されている。