「今も思い出」 島ものづくり塾卒塾生の集い

近況を報告する卒塾生たち
近況を報告する卒塾生たち

未来の科学技術の進歩を担う人材を育成する「島ものづくり塾」の卒塾生の集いが20日、和歌山市本町のフォルテワジマ3階多目的ホールで初めて開かれ、中学1年生から高校2年生までに成長した13人が当時を振り返った。

島ものづくり塾は、㈱島精機製作所(同市坂田)の創業者で名誉会長の島正博さんが設立した公益財団法人島財団が主催。県内の小学生を対象に、さまざまな実験や体験講座で好奇心や考える力を育て、これまでに276人が巣立っている。財団の設立から5年がたったことから、近況を報告し合う機会にしようと、1期生と2期生が集まった。

集いでは、当時の講座の様子を写真でスクリーンに投影。「いろんなものを作って楽しかった」「みんなと縄跳びをして発電したのが印象に残っている」などと一人ずつ思い出を語り、現在取り組んでいる部活動や今後の目標などを発表し合った。

島さんは「創造し、世の中に無いものをつくり出せるのは人間しかできない。ギブアンドギブンの精神で頑張ってください」とエール。卒塾生たちの近況を聞き「将来を担う世代は向上心があって頼もしい。頭を使い、手と心を動かして、社会にプラスになるものを生み出してほしい」と話していた。

桐蔭高校1年生で科学部に所属しているという平石哲朗さんは「当時から理科が好きだった。島ものづくり塾での実験を通じて、さまざまなことに興味を持つきっかけになった」と笑顔。eスポーツの選手になるのが夢だといい「チームワークやコミュニケーション能力を大切に、絶対に夢をかなえて和歌山を盛り上げたい」と話していた。