サーフィンの最高峰大会 角勇海さん招待選手に
12月14日からハワイで開かれるサーフィン界で最も権威のある世界大会「エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテーショナル」に、和歌山県新宮市の角勇海(すみいさむ)さん(21)が招待された。角さんは14日に県庁を訪れ、下宏副知事に出場を報告。「人生懸けて挑んできます」と喜びと意気込みを語った。
同大会はビッグウェーブサーフィンの聖地、ハワイのオアフ島ノースショア地区で行われ、世界で認められたビッグウェイバー(巨大な波に乗ることができるサーファー)で、技術、知識、経験のある選手だけが招待される。これまで40年間で出場した日本人は3人で、西日本から選ばれたのは初めて。大会は、3月13日までの間で開催規定となる13㍍以上の大波が一日続くと見込まれた日に開催される。その模様はライブ中継され、世界195カ国から200万回以上視聴されるほど注目度が高い。
今回、角さんは招待選手がけがなどで欠場した場合の代替選手として選ばれたが、年配の選手も多く、72時間前に開催が決まることから、出場する確率は極めて高いという。
角さんは新宮市でサーフショップを経営するサーファーの父・直さん(68)の影響で0歳から毎日のように海で遊び、小学校2年生から本格的にサーフィンを始めた。直さんは「小さい時から難しい波を経験させ上達させたい」と勇海さんを連れ、毎年のようにハワイの波に挑んできた。
3歳から水泳教室に通い、高校では水泳部に所属。心肺機能を鍛えるため、毎日ランニングやスクワットなど厳しいトレーニングを行っている。現在、身長177㌢、体重69㌔。ベストなコンディションだという。海が大好きで、大きい波に乗ると興奮するという。夢は世界中のビッグウェーブスポットを巡ること。
「和歌山は特殊な地域で、太平洋からものすごく力強い波が来る。そこで僕は生まれ育ってサーフィンの修行を積んできたので、海外に適応できる身体とメンタルができた」と話し、下副知事に大会での健闘を誓った。
同席した県サーフィン連盟の梅本利樹会長は「角選手は和歌山の誇りであり、日本の誇り。彼のおかげで世界に和歌山がサーフィンのメッカであることがフューチャーされ、サーフィンの振興に寄与してくれてうれしい」と話した。