智弁の2人が特別賞 高校生ビジネスプランGP

受賞を喜ぶ青木梨衣奈さん㊧、青木大和さん㊨と、岸本知事
受賞を喜ぶ青木梨衣奈さん㊧、青木大和さん㊨と、岸本知事

全国の高校生がビジネスプランを競うコンテストで、智弁学園和歌山高校1年の青木大和さん(16)と青木梨衣奈さん(16)が考えた「らくSASコルセット 睡眠時無呼吸症候群で苦しむ人をゼロに」が審査員特別賞に選ばれた。2人はこのほど県庁を訪れ、岸本周平知事に受賞を報告した。

同コンテストは「高校生ビジネスプラン・グランプリ」と題し、日本政策金融公庫が主催。次世代を担う若者に起業への関心を高めてもらおうと2013年度から開催。参加校536校、プラン数5151件の中から、2人のプランがファイナリスト10組に選ばれ、東京で最終審査があった。

グランプリに輝いたのは、宮城県農業高校が稲作農家の肥料費高騰問題を解決するため考えた、新しい栽培方法と新肥料を開発し、全国の農家に販売するプラン。
 審査員特別賞は準グランプリに続く賞。青木梨衣奈さんは「受賞すると思っていなかったのですごくうれしい」、青木大和さんは「緊張したけど楽しみながらプレゼンできた」と喜んだ。

2人のプランは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者向けに、いびき軽減効果があるコルセットを製造・販売し、睡眠不足解消を図るもの。「父親のいびきがうるさい」という共通の悩みをきっかけに、いびき改善について研究を進めた。そこで睡眠時無呼吸症候群で苦しむ人が多いことを知り、助ける方法はないか解決法を模索。医師や患者に話を聞き、実証実験を繰り返し、たどり着いた。

2人は最終審査会で行ったプレゼンテーションを岸本知事の前で披露。「私たちはこのコルセットで快適な睡眠をサポートし、みんなが笑顔で安心して眠れる世界をつくりたい。私たちのアイデアひとつでこの世界を変えたい」と思いを伝えた。

岸本知事は「まだ1年生でしょ。すごいね。本当に素晴らしい」と笑顔。「将来はベンチャーを目指す?」と聞かれると、青木大和さんは「まだ決まっていない」、青木梨衣奈さんは「医者になりたい。和歌山県で地域医療に貢献できたらいいなと思っています」と答えた。

岸本知事は「本当に驚きました。われわれもしっかりせなあかん。2人にとても勇気をいただきました」と笑顔だった。

2人は今後も商品化を目指し、より良いものにしていくため、改良を重ねていくという。