宮﨑副知事が出馬表明 和歌山県知事選

会見する宮﨑副知事
会見する宮﨑副知事

岸本周平前和歌山県知事の死去に伴う知事選(5月15日付告示、6月1日投開票)に、副知事の宮﨑泉氏(66)が28日、無所属で立候補することを表明した。

和歌山市内のホテルで会見した宮﨑氏は「岸本知事のふるさと和歌山に対する熱い思いと政策を引き継ぐことが、知事から副知事に指名された私に課せられた使命だと思い、決断した。岸本知事がやってこられた、県民一人ひとりに寄り添い、笑顔あふれる和歌山県をつくってまいりたい」と意気込みを述べた。

知事選に立候補を表明したのは宮﨑氏が初めて。

宮﨑氏は大阪大人間科学部を卒業。県庁に入庁し、知事室長や教育長を経て、ことし4月1日に副知事に就任。岸本氏の死去により、15日から知事職務代理者を務めていた。

28日午前に、5月9日付で副知事を辞する旨の「辞職願」を県議会に提出した。

自民県連が推薦方針

会見に先立ち、自民党県連は26日に和歌山市の県連事務所で代表役員会を開き、宮﨑氏を推薦候補として党本部に申請することを決定した。

県連は20日に開いた前回の代表役員会で、知事選の推薦候補選びを石田真敏会長、中村裕一幹事長、会長代行を務める国会議員2人、県議3人の7人に一任。7人程度の候補の名前が上がり、交渉を重ねる中、宮﨑氏を推薦するとの結論に達し、26日の代表役員会で異論なく了承されたという。

同日の役員会後に記者会見した石田会長は、県連所属の県議や自身も宮﨑氏とは付き合いが長いとし、「人柄も能力もよく存じ上げているので、岸本知事が急逝した後という非常事態でもあり、私自身も適任ではないかと思った」と述べた。

また、県内21町村で構成する県町村会は30日に臨時理事会を開き、知事選の対応を協議する。一時、別の元県幹部の擁立を検討していたが、自民県連の中村幹事長は「(自民と)違う方向にはならないと思っている」と話しており、自民と足並みをそろえるとみられている。