新人2氏が出馬予定 知事選きょう告示

岸本周平前和歌山県知事の死去に伴う知事選が15日に告示される。立候補を表明しているのは、無所属新人で前副知事の宮﨑泉氏(66)=自民、公明、立憲民主、国民民主、社民県連推薦=、共産新人で元和歌山市議の松坂美知子氏(68)の2人で、6月1日の投票日に向けて、新たな県のかじ取り役を決める17日間の戦いが始まる。
岸本前知事は4月14日朝、和歌山市の知事公舎で意識不明の状態で倒れているのが見つかり、15日午前9時33分、敗血症性ショックのため68歳で死去した。
大阪・関西万博初日の13日まで公務をこなし、関西パビリオン内「和歌山ゾーン」のオープニングで和歌祭の神輿(みこし)を担ぐ姿を見せていた中、就任から2年4カ月、1期目途中での急逝に県は揺れた。
17日に告別式が終わると、各政党は知事選に向けた候補者選びや対応の協議を本格化させた。

自民県連が26日に宮﨑氏の推薦を党本部に申請することを決定すると、宮﨑氏は28日に立候補を表明。「岸本知事の和歌山に対する熱い思いと政策を引き継ぐことが私に課せられた使命」と述べ、岸本県政の継承を前面に掲げる。立憲民主、国民民主、社民県連、公明も相次いで推薦し、与野党相乗りで支援する。
一方で共産は、自民主導の候補者選びに対し、「県政を白紙委任することはできない」として、5月8日に松坂氏を党公認で擁立すると発表。松坂氏は岸本氏が当選した2022年の前回に続いての知事選挑戦となり、「くらしを助ける県政」などを訴える。
県選挙管理委員会は14日、県庁本館正面東側に知事選の日程と期日前投票の期間を記した縦1・5㍍、横12㍍の立て看板を掲示。今後、JR和歌山駅前をはじめ主要駅、商業施設前などに啓発のぼりの設置を進める。
立候補の届け出は15日午前8時半から午後5時まで、県庁北別館4階第一委員会室で受け付ける。各陣営は届け出の後、和歌山市内で出陣式を行い、第一声を上げる予定。
県内の選挙人名簿登録者数は、3月3日現在で77万1015人(男36万883人、女41万132人)。