和歌山リトルシニアV 県中学硬式野球選手権

和歌山県中学硬式野球選手権大会が、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で決勝が行われ、和歌山リトルシニアが紀州ボーイズに8回タイブレークの末、2―1の逆転サヨナラ勝ちを収め、優勝した。紀州ボーイズは春の全国大会で準優勝に輝いた強豪。和歌山リトルシニアの勝利は同チームの細田敏文監督が「500人のうち500人が紀州ボーイズが勝つと思っていた」と話すほどの番狂わせだった。7月5日に同所で、橿原磯城リトルシニア(奈良)と全国大会出場を懸けて争う。
紀州ボーイズ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
和歌山リトルシニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
試合は細田監督によると「一方的に紀州ボーイズペースだった」。走者を出してピンチの場面も多くあったという。だが、先発投手の下條平雅が「強い相手だけれど、どんなことがあっても弱気にはいけない」とマウンドに立ち、下條中心に徹底した守備を見せ、5回まで1失点。下條は5回でマウンドを降り、失点した場面で「逆に勝ってやろうという気持ちが強くなった」という湯川虎冬に託した。
和歌山リトルシニアは最終回の7回、「粘って粘ってやっと追い付いた」。「何が何でも塁に出てやろう」と上野山輝が右方向への安打で出塁し、盗塁で二塁へ。その後の2死二塁、湯川が変化球を捉えて同点打を放った。湯川は「マジで強いチームだからほんまにうれしかった」と笑顔を見せた。
迎えた延長8回表、和歌山リトルシニアは紀州ボーイズの打線を抑える。裏の1死満塁、打席に立った松本斗亜はスクイズを仕掛けバットに当てる。松本は「当たった瞬間に『これはサヨナラになったな』と最高だった」と振り返る。三塁にいた上原諒成は「すごく緊張していたけれど走るしかなかった」と全力疾走し、サヨナラのホームインを決めた。
主将の福地比呂は「紀州ボーイズというすごく強い相手に勝てたのは、チーム全員が同じ方向を向いて最後まで諦めずにやり切った結果。まずは奈良で勝って、その次の全国でも優勝したい」と日本一を見据えた。
優勝した和歌山リトルシニアのメンバーは次の皆さん。
監督=細田敏文▽選手=下條平雅、湯川虎冬、津名恭平、三枝蓮、池田友歩、福地比呂(主将)、岩井大采、石川想士、前田杷久、河口颯斗、本田兼大、松本斗亜、下田勘太郎、山上颯馬、工藤煌士、上野山輝、上原諒成、仲田弘人、根田陽斗、山﨑叶大、井上颯太、村岡柊真、塩見尚大、水原貫詞、杖村颯大、秋山冴翼、新家慶次郎、松野旺太、池田龍ノ志、津名惇平、村畑湊斗、柴田隼佑、下條凌摩、池田倫太郎、岡田陽琉、松本蓮、更家徹太、木村悠慎、岩橋幸勢、竹友空翔、酒井大護、久岡陽向、口井悠生、高橋一護、津本陸煌、若林祐太郎、中嶋明夢、橋本心海、坂口諒羽