商店街結ぶ まちなかSDGsロード宣言

南海和歌山市駅からJR和歌山駅までを、魅力ある通りにしようと「和歌山まちなかシルクロード構想実行委員会」が発足。エリア内の商店街や飲食店関係者らが手を取り合い、「歩きたくなる」まちづくりを目指す。国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)をテーマにしたイベントや活動を予定しており、8日には北ぶらくり丁、アロチ、みその商店街で同時刻に清掃活動と打ち水を展開。「まちなかSDGsロード宣言」を行った。

実行委は商店街の店主や経営者、大学教授ら約50人で構成。南海和歌山市駅からJR和歌山駅まで徒歩で40分の距離であることに着目し、人やモノ、コトを結び付け、個別に取り組むのではなく手を携えたまちづくりを進めることで、相乗効果や人流の創出を目指す。

今後は地元の大学生らからアイデアを募りながら、活性化につなげたいという。

この日、北ぶらくり丁で行われたSDGs宣言では、実行委のメンバーで、和歌山大学の副学長、足立基浩さんが「魅力的な商店街がつながっていないのはもったいない。今こそ若い学生たちを巻き込んで、このまちを盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

来賓の尾花正啓市長は、数年前から市内への流入人口が増加しているとし「大きなチャンスで、皆さんの活動を持続的に進めていくことは大事なこと。和歌山市を、歩いて楽しい『ウオーカブルシティ』にしていきたい」と期待を寄せた。

実行委の清掃活動は、県の「わかやまごみゼロ活動」に認定され、認定証も交付された。この他、秋には大学生や専門学校生を対象に、商店街再生をテーマにしたビジネスプランコンテストを行うことも発表。会場では、6日まで県内で初めて開かれた「紀の国わかやま総文」の新聞部門で、高校生記者が取材した和歌山市内の魅力を伝える新聞が展示された。

実行委員長の野口千惠さんは「『自分たちのまちは自分たちでつくる』という意識を持ってもらえるよう、子どもたちや若い世代と一緒にまちの将来を考えたい。SDGs達成の期限である2030年までに、次の世代にうまくバトンタッチできれば」と話している。

 

まちづくりへ意気込む実行委メンバー