石動高新聞部が本紙を取材 高校総文で来和

第45回全国高校総合文化祭「紀の国わかやま総文2021」は6日、1週間の日程を終えて閉幕。全国の高校生による作品の展示や発表が和歌山県内各地で繰り広げられる中、新聞部門で来県した富山県立石動(いするぎ)高校新聞部の生徒らが、わかやま新報本社を取材に訪れた。

来社したのは2年生の大木郁乃(かの)さん(16)と中山夢月(ゆづき)さん(16)、顧問の西垣雄一郎教諭(42)の3人。総文祭で和歌山の魅力を伝える交流新聞を作成した部員たちとは別動隊で、コロナ禍の総文祭や東京五輪を地元紙である本紙がどのように報じたかを取材するのが目的だった。

本紙編集部の須磨伸一次長が生徒らの取材に応じ、開幕前からの総文祭に関する記事、東京五輪スケートボード女子パークで金メダルを獲得した岩出市の四十住(よそずみ)さくら選手の記事などを示しながら、コロナ禍のさまざまな課題がある中で総文祭の準備を進めてきた高校生たちの活動や、五輪に出場した郷土選手を応援する報道を続けてきたことを伝えた。

大木さんと中山さんは来県前、「コロナ禍で他県から人が来ることを和歌山の皆さんは嫌がっているのでは」と不安を感じていたが、到着した和歌山駅前で総文祭の横断幕が目に入り、「和歌山が熱心に歓迎してくれているのを感じ、ほっとしました」とのこと。

取材での話題は、全国紙と地方紙の役割の違いにも及んだ。同校新聞部は、富山県の地元紙「北日本新聞」と協力し、インターハイでの地元生徒の活躍を報じる新聞作りなどにも取り組んでおり、2人は「和歌山の魅力を地元の人にもっと知ってもらいたいとの思いを大切に、紙面づくりをしている」との須磨次長の説明にうなずいていた。

来県前の和歌山のイメージは「ミカンとパンダ」だったという2人は、総文祭期間中は和歌山ラーメンを食べ、会場で配られた和歌山の郷土菓子もおいしく味わい、「お土産にはミカンの飴やパンダグッズを買いました」と笑顔。

同校新聞部は3月と10月に学校新聞「石高 学窓新聞」を発行しており、今回の和歌山での取材の様子は本年10月号に掲載予定。高校生のみずみずしい視点で、和歌山の姿が富山に発信される。

わかやま新報を取材に訪れた大木さん㊥、中山さん㊨

わかやま新報を取材に訪れた大木さん㊥、中山さん㊨