新たに57人が感染 発見遅れ重症化患者も
和歌山県は2日、県内で幼児から70代の57人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。保健所館管内別内訳は、和歌山市28人、海南1人、岩出5人、橋本3人、湯浅6人、御坊2人、田辺8人、県外4人。
発表済みのクラスター(感染者集団)では、白浜町の白浜はまゆう病院関係が1人増えて計8人となった。同院では2日から、外来と感染が分かった3階の病棟以外の入院を再開する予定。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が43・2人で、8日連続で減少した。保健所管内別では田辺が55・1人で最も多く、湯浅51・4人、岩出48・8人、和歌山市46・9人と続いた。
県内の感染者は累計4692人。入院中の患者は473人(うち重症者27人)。臨時の新型コロナ病床となっている11床を含め、使用率は81・4%となった。
新規感染が分かった和歌山市の70代男性(基礎疾患あり)は、8月23日に倦怠感などの症状で医療機関を受診したが、発熱がなかったためPCR検査はしなかった。同30日に全身の倦怠感が強くなり発熱もあったため再度受診したが同検査はせず、9月1日に肺炎像が認められたため救急搬送されたという。酸素投与を受けている同男性の事例を受け、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「ワクチンを2回接種済みだったことも影響したのか、早期発見が遅れたので症状が悪化したのは否めない」とした上で、「医療機関は患者の症状が軽くても普段と違う場合には検査をしてもらいたい」と呼び掛けた。