夢持ち努力を 智弁の大仲選手が後輩にエール
夏の全国高校野球選手権大会で優勝した智弁和歌山高校の選手の一人で、内野手の大仲勝海選手が24日、母校の和歌山市立雑賀崎小学校(同市西浜、奥村孝校長)で開かれた集会に出席し、後輩らに夢や希望、目標を持ち続け、実現に向けて努力することの大切さを伝えた。
大仲選手は同校の2015年度卒業生で、在学時から「智弁の野球部でレギュラーとなり、甲子園で優勝する」といった夢を抱き続けてきた。長年の夢や目標を達成した大仲選手への祝福はもちろん、「夢を持ち続けて努力することの大切さを子どもたちに伝えてもらいたい」との思いで奥村校長が企画し、自治会長をはじめ、地域住民らの協力によって実現したという。
同校の体育館で開かれた集会には、全校児童約35人と教職員、大仲選手の祖父母や母、いとこらを含めた地域住民ら約70人が出席。登場した大仲選手を拍手で迎えた後、児童会代表の6年生、寺井音羽さん(12)が「私たちにとって誇りです」とお祝いの言葉を伝えた。児童らの寄せ書きを受け取った大仲選手は、直筆入りの発行された号外新聞を全児童にプレゼントした。
大仲選手は、後輩らを前に「つらい思いもたくさんしてきたが、それが結果につながった。くじけそうになってもどんなときも立ち上がって前を向き、自分の夢や目標に向かって頑張ってください」と伝えた。質問タイムには「野球をする上で、1番大切にしてきたことは何ですか」との問いに対し、「野球だけでなく常に全力で取り組むことを大切にしてきた」と答え、「全力での取り組みが成長への近道」と語った。
集会後、児童らは憧れの先輩にサインをもらおうと列をなし、5年生の淡路七海さん(11)は「夢を持ち続けて実現するのはすごい」と尊敬のまなざしを向けた。テレビで大仲選手の活躍を見ていたという山野卯葵(うき)さん(10)は「小学生の時から夢があったから、あんなすごいプレーができたんだなと思った」と納得した表情を見せた。
大仲選手は来春、大学に進学するといい、「大学リーグで首位打者を取るのが新たな目標。その夢に向けて努力を積み重ねていきたい」と意気込みを語った。