地元音楽家と作曲 近大付属中がSDGs活動

和歌山市善明寺の近畿大学付属和歌山中学校の2年生約180人はこのほど、総合学習の一環として、地元のサックス奏者と作曲家の2人を招き、自分たちが取り組む自然保護活動を紹介する際のテーマ曲作りに挑戦した。授業は終始和やかなムードで進み、最後は原曲に合わせて踊り出す生徒たちもいた。

5クラス編成の2年生は今期、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)について共通して学ぶ中、まずは地元の自然保護に目を向けるべきだとの意見でまとまった。市内の4カ所の浜「片男波」「浜の宮」「友ヶ島」「磯の浦」にクラスで出向き、生態系に深刻な影響を与えるマイクロプラスチックの収集や清掃などをしてきた。

活動の校外へのPRを検討したところ、生徒から「テーマ曲のようなものがほしい」との提案があった。同市出身のサックス奏者岡なづきさんと作曲家イケハラタカヒロさんに相談すると、協力を快諾してくれた。

この日は2年生全員が体育館に集合。冒頭、岡さんとイケハラさんが「情熱大陸」などのヒット曲を演奏すると、生徒は手拍子を交えながら聴き入った。

その後、イケハラさんが、岡さんのサックス演奏を取り入れながら生徒の活動ぶりをイメージして仕上げた約90秒の仮曲を披露。代表の生徒10人を壇上に呼び、キーボードを思い思いにたたいてもらいながら新たな音やリズムも作成して原曲を完成させた。会場で披露されると、岡さんに促されて壇上前に出てきた生徒らが、曲に合わせて笑顔いっぱいに踊りを披露した。

授業終了後、岡さんとイケハラさんは「生徒に楽しんでもらえたのが良かった」と満足した表情。踊りに加わった前川茉里恵さん(14)は「興味のあった曲作りの基本が学べたのが良かった」と話した。終業式の24日には、完成した曲が披露された。

イケハラさん㊨と岡さん(後方)から曲作りを学ぶ生徒

イケハラさん㊨と岡さん(後方)から曲作りを学ぶ生徒