「10増10減」に反対決議 自民県連大会
自民党和歌山県連(会長=二階俊博衆院議員)は3日、第33回大会を和歌山市の県JAビルで開き、衆議院の小選挙区を人口比に基づいて「10増10減」する定数配分案に反対する決議を採択した。二階会長は報道陣の取材に「選挙区を減らしてしまうと、今だけでなく次の時代にも回復することはほとんどあり得ない。極めて大きな責任がある。東京一極集中だけでいいのか、という主張が地方からなされなければならない」と述べた。
2016年に成立した衆院選挙制度改革関連法により、20年の国勢調査結果に基づいて小選挙区が再配分されることになり、和歌山は3から2に減少する。
決議では、選挙区割りで人口のみが基準とされるのは、憲法の国会議員の規定が第43条の「全国民を代表する」のみで、司法が一票の格差を重視せざるを得ないことが根本にあると主張。10増10減は「地方切り捨ての最たるもの」であり、県内の小選挙区が減少すれば、「地理上は山間部を介して接してはいても生活圏としては接点のない選挙区」ができるなどと反対し、「司法の許容する範囲の一例」として「3増3減」を挙げ、広く理解を訴えるとした。
大会には党所属の国会・地方議員、県内首長ら約350人が出席。今夏の参院選和歌山選挙区(定数1)から党公認で5選を目指す鶴保庸介参院議員の必勝を期すなどの活動方針を承認し、役員改選では二階会長、山下直也幹事長(県議)らを再任した。
また、8月14日告示、21日投開票の和歌山市長選に党推薦で立候補を予定している現職・尾花正啓市長に、二階会長が推薦状を手渡した。