全国賞に県内2人 いじめ防止標語コンテスト

「第15回いじめ防止標語コンテスト」で、和歌山市立吹上小学校6年の大東優希さん(11)と、岩出市立岩出第二中学校3年(当時)の坂梨乃愛(のあ)さん(15)の作品が、最優秀に次ぐ全国賞に輝いた。全国2302の小中学校から集まった計45万1833の応募作品の中から、32作品が全国賞に選ばれている。

同コンテストは、児童や生徒一人ひとりがいじめについて考える機会をつくり、いじめの防止を図ることで、夢や希望を持ち笑顔あふれる学校づくりに貢献しようと、いじめ防止標語コンテスト実行委員会と全国の複数のPTA団体が共催。AIG損保協賛。

新型コロナウイルス感染症予防のため、東京での表彰式は中止となり、表彰状と盾は受賞者に郵送された。入賞作品は学校関係者に配られるポスターに掲載される。

「『また明日。』次学校行くのがすごくこわい。」という作品で受賞した大東さんは、「大きな賞を取ったことがないからうれしかった」とにっこり。国語の授業で標語を考えた際、「いじめられている側の気持ちを想像して、学校に行くのが嫌になるぐらい苦しい日々を送っているということをいじめている子に気付いてほしくて作った」と話し、「この標語を見て『いじめたい』っていう気持ちを消してほしい」と願いを込めた。

今春高校へ入学する坂梨さんは「みんな『ちがう』それをみんなの『ふつう』にしよう」の作品で入賞。坂梨さんは「好きなものや育った環境、見た目が違うという当たり前のことを〝普通のこと〟と思えると、心にゆとりを持って、いじめもなくなるはずと思って作った」と言い、さまざまな人と関わる機会が増える新生活を目前に控え「標語に込めた思いを持って臨みたい」と話した。

 

盾を手に笑顔の大東さん