食料や解熱剤備えて 自宅療養急増で呼び掛け
新型コロナウイルスの第7波の感染急拡大を受け、和歌山市の尾花正啓市長は27日、自分や家族が感染した場合に備え、水や食料、解熱剤や咳止めなどの薬の備蓄を行うよう市民に呼び掛けた。
市によると、感染者の急増により保健所の業務が逼迫(ひっぱく)し、事務処理の委託、消防局職員による搬送業務の応援などの対応をしているが、さらなる増大も予想される。陽性者への連絡は重症化リスクの高い人を優先し、入院病床数にも限りがあるため、現状は自宅療養となる人が非常に多く、陽性者への食料配送にも日数を要するため、各家庭での備えを求めている。
薬の備蓄については、かかりつけ医に相談の上、行うよう呼び掛けている。
7月中(25日まで)に市内で発生したクラスター(感染者集団)は41件で、第6波のピークだった2月の36件を上回った。特に学校・保育園等が20件、高齢者等施設が14件と多く、注意が必要となっている。
感染力が強いオミクロン株の変異系統「BA・5」への置き換わりも進んでおり、市衛生研究所のスクリーニング検査では、BA・5疑いの率が78・1%に達している。
市内の3回目のワクチン接種率は、65歳以上で89・9%だが、10~30代は50%に満たず、40代も54・3%にとどまっている。尾花市長は積極的な接種も呼び掛けた。