自他の命守る行動を 新規感染は1153人
和歌山県が26日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者は1153人で、前週の同じ火曜に比べて763人増えた。海南保健所管内の80代男性と90代女性の2人の死亡が確認され、県内の死者は累計124人。病院や高齢者施設などで新規クラスター(感染者集団)5件が発生した。
亡くなった2人はクラスターとなった特別養護老人ホームの入居者で、新型コロナが間接死因となった。
1153人の保健所管内別内訳は、和歌山市610人、海南86人、岩出107人、橋本59人、湯浅68人、御坊42人、田辺92人、新宮75人、県外14人。海南、岩出、田辺、新宮は過去最多だった。
新規クラスターの場所と感染者数は、506例目が田辺管内の病院で入院患者4人と職員8人、507例目も田辺管内の病院で入院患者2人と職員3人、508例目は和歌山市の障害者支援施設で入所者2人と職員5人、509例目は同市の通所介護事業所で利用者6人と職員1人、510例目は新宮管内の小学校で児童10人。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比82・6人増の770・5人で過去最多を更新。保健所管内別でも和歌山市、海南、岩出、湯浅、田辺、新宮が過去最多となり、和歌山市は1129・2人で初めて1000人を超えた。
県内の感染者は累計5万9722人。入院者数は355人、重症者は県基準で41人、国基準の該当者は3人、肺炎患者は58人。病床使用率は67・1%。自宅やホテルでの療養者は5832人。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は、医療体制が逼迫(ひっぱく)し、特に時間外や救急での受け入れが困難な状況になっていると説明。県民一人ひとりが基本的な感染予防対策を徹底することが重要と繰り返し、「自分ごとだけではなく、他人の命を守るために行動してほしい」と呼び掛けた。
特に医療、介護を担う従事者には、現場での感染拡大を防ぐため、職員同士での会食などリスクの高い行動を控えるよう求めた。