国のがれき受け入れ要請に和歌山県が回答
東日本大震災で被災した岩手や宮城のがれきの受け入れについて、 国からの要請に対し、 県は5日付で 「現時点で受け入れ可能とする市町村はありません」 と回答した。 国から6日までに返答を求められていた。
県の循環型社会推進課によると、 国の協力要請を受け、 県は県内30市町村に通知し、 がれきの受け入れに関し検討結果を求めていた。
検討結果については提出期限を設けておらず、 5日までに7市町村から回答があり、 いずれも 「焼却能力がない」 「最終処分場の残容量が少ない」 などとし、 受け入れ不可としている。 県は、 回答のあった市町と、 電話などで意向を確認できた市町村の意見を回答書にまとめた。
回答書では、 県には廃棄物処理施設がないとし、 「市町村で焼却能力に余裕があるところも若干あるので、 引き続き検討の余地のある市町村に進展があり次第、 連絡する」 としている。 県は6日午後に、 環境省に回答を提出する。
仁坂吉伸知事は、 3月末の定例記者会見で 「焼却の余力がある自治体は限られており、 現状では現実的に困難」 としていた。 和歌山市は、 3月議会で市にがれきを受け入れるよう求める決議が可決されたが、 大橋建一市長は 「放射能の基準などの諸問題が解決され次第、 市民の皆さんの安全・安心を考えて、 受け入れが可能かどうか検討したい」 とコメントするにとどめている。